2018/9/8 追記
こんばんは、イラスト、描いてますか?
「Cintiq Companion 2」の後継機である、「Wacom MobileStudio Pro」が発売になっていたことを知り、実機に触れるべく、急遽ヨドバシへ駆け込みました!
早速、比較とレビューに行きたいと思います!
Wacom MobileStudio Pro とは?
Wacom MobieStudio Pro とは、Windows10搭載パソコンが内蔵されている液晶ペンタブレットです。
つまり、これが一台あれば、机の上でもこたつの上でも、はたまたファミレスでも旅行先でも、場所を選ばずにイラストが描けちゃうのです!
なお、Wacom MobileStudio Pro は Windows8.1搭載の Cintiq Companion 2 の後継機になります。Cintiq Companion 2 発売当時の記事はこちら。
ここがすごいよ Wacom MobileStudio Pro!
近所のヨドバシカメラとビックカメラで実機を操作できたので、レビューしながら特徴を紹介しますね!
なお、ヨドバシカメラでは Wacom MobileStudio Pro 13 の 128GB モデル、ビックカメラでは Wacom MobileStudio Pro 13 の 256GB モデルが展示されていました。この体感の違いも報告します!
(1)待望の16インチモデル登場!
一番大きな違いはこれでしょう。Wacom MobileStudio Pro は、液晶サイズが 13インチと 16インチの2サイズで発売されています。
Cintiq Companion 2 は13インチのみでしたので、もう少し大きめの画面で作業したい!という人向けのニーズに応えた形になりますね。
Wacom MobileStudio Pro 13 と Wacom MobileStudio Pro 16 の大きな違いは解像度。
13インチモデルの解像度はWQHD (2560 x 1440)で、16インチモデルの解像度は4Kこと、UHD (3840 x 2160)になります。WACOMから4Kサイズの液晶タブレットは初なので、4Kのキャンパスで絵が描きたい!という人は迷わず16インチモデルを選択するといいでしょう。
また、重量にも違いがあります。13インチモデルは1.4kgですが、16インチモデルは2.2kgになります。持ち運ぶにはちょっと重いですが、据え置くなら机の上でもそんなに邪魔にはならないサイズ感です。
(2)視差が小さくなった!
サイズの次に大きな違い、いや、小さくて大きい違いです。実機を触った感触として、「視差がほとんどない」ことが確認できました。Cintiq Companion 2 よりもかなり良くなっています。
Cintiq Companion2 は Cintiq 13 HDとほぼ同じスペックでしたので、アナログから初めて液タブを触ってみたいと言うユーザーにはメリット大です。
視差についてはよく iPad Pro との比較がなされますが、iPad Pro では PhotoshopやClipStudio(クリスタ)は動かせないので、Windowsアプリケーションが動く環境で視差がなくなったのは純粋にありがたいです。
※2018年9月現在、iPadでもクリスタが使えるようになっています。
視差そのものは実は慣れでなんとかなるのですが、脳内変換コストがないのでストレスが減るのは嬉しいですね。
(3)本体が軽くなった!
Cintiq Companion 2 と比べて軽くなりました!
13インチモデルの比較で1.7kg→1.42kgと大幅な軽量化がなされています。屋内、屋外問わず、持ち運びがより楽に!
(4)バッテリーがさらに長持ち!
バッテリー駆動時間は最大6時間になりました!Cintiq Companion 2 は最大4.5時間でしたので、大幅にバッテリー効率が向上したことになります。これは単純に嬉しいですね!
(5)動作がスムーズになった!
ペンを走らせてみた感触ですが、動作がスムーズになっています。
CPUスペックが向上していることや、Windows10になったことも要因と考えられますが、もしかすると視差が小さくなったことで、動作がスムーズになったと体感できているのかもしれません。
(6)ClipStuido(クリスタ)が思い通りに動く!
ヨドバシカメラ、ビックカメラの展示品を触ってきたのですが、両方の展示機にクリスタが入っていたため、これはラッキーとばかりに動作の比較をしてきました!
Cintiq Companion2 と比べると、ペン描画がスムーズになったことに加え、画面の回転、拡大縮小、拡大しているキャンバスの移動が比較的思い通りに動いています。
Cintiq 13HD touch では、タッチ機能があるとはいえ、お世辞にも使いやすいとはいえなかったのですが、mobilestudio pro ではタッチ機能もかなりスムーズに進化しています。
画面の回転は、親指と人差し指で画面上に弧を描くように操作します。拡大縮小はいわゆるピンチアウト、ピンチインの操作です。
キャンバスの移動は指二本で画面を引っ張る感じで、ほぼ期待通りに移動できます。スマートフォンのように指一本で画面を引っ張っても、線が引かれることもありません。
(7)選べる6モデル!
それでは、気になるスペックです!
旧モデルを含めたざっくりとした違いは、以下の表の通りです。
Cintiq Companion 2(旧モデル) | Wacom MobileStudio Pro 13 | Wacom MobileStudio Pro 16 | |
液晶サイズ | 13.3インチ | 13.3インチ | 15.6インチ |
液晶解像度 | 2560 x 1440ドット | 2560 x 1440ドット | 3840 x 2160ドット |
OS | Windows8.1 | Windows10 | Windows10 |
どのモデルも、本体にパソコンが搭載されているので、単体で全て完了させられるのはもちろんのこと、より高性能なPCと接続して、Cintiq Proのように液晶タブレットとして使用することも可能です。
モデル別の違いは以下の通り。
■Wacom MobileStudio Pro 13共通 画面サイズ:13.3インチ、解像度2560×1440ドット、重さ:1.42kg
・ワコム Windows10搭載液晶ペンタブレット Wacom MobileStudio Pro13 128GB SSD DTH-W1320L/K0 メインメモリ8GB、CPU:Core i5-6267U (2.9GHz)
・ワコム Windows10搭載液晶ペンタブレット Wacom MobileStudio Pro13 256GB SSD DTH-W1320M/K0 メインメモリ8GB、CPU:Core i7-6567U (3.3GHz)
・ワコム Windows10搭載液晶ペンタブレット Wacom MobileStudio Pro13 512GB SSD DTH-W1320H/K0 メインメモリ16GB、CPU:Core i7-6567U(3.3GHz)
■Wacom MobileStudio Pro 16共通 画面サイズ:15.6インチ、解像度3840×2160ドット、重さ:2.2kg
・ワコム Windows10搭載液晶ペンタブレット Wacom MobileStudio Pro16 256GB SSD 4K DTH-W1620M/K0 メインメモリ8GB、CPU:Core i5-6267U (2.9GHz)
・ワコム Windows10搭載液晶ペンタブレット Wacom MobileStudio Pro16 512GB SSD 4K DTH-W1620H/K0 メインメモリ16GB、CPU:Core i7-6567U(3.3GHz)
■で、どのモデルを買えばいいの?
画面サイズは13インチか、16インチか?
まず、13インチモデルか16インチモデル、どちらを選ぶかということを考えます。
16インチモデルも触ってみたかったので有楽町のビックカメラまで行って確認してきたのですが、描きやすいのは16インチモデルのほうと感じました。
これは、単純にキャンバスが大きいので、イラストの全体像が大きく確認できること。そして、アプリケーションのメニュー類が画面全体に占める割合が小さいことが理由です。
操作感は13インチモデルも、16インチモデルも変わりません。
タッチ機能がかなり良いため、13インチモデルでも十分と感じます。
パソコン部分のスペックはエントリー機種か、上位機種か?
画面サイズが決まったら、次はパソコン部分のスペックですね。
スペックの異なる機種で触った感じ、13インチの128GBモデルよりも13インチの256GBモデルのほうが描きやすく感じたのですが、これは搭載されているCPUが上位であるため、「さくさく描けている」のだと思います。
もちろん、お金に余裕があるのであれば上位機種を購入することをオススメしますが、エントリーモデルである128GBモデルでもそれなりのスペックのため、以下に目安を置いてみました。
- A4より大きい絵を描くことが多い
- イラストのレイヤー数が50を超えることがほとんど
上記の目安を大きく上回るのであれば、プロジェクトを開く必要があれば、メモリが8GBでは不足するかもしれません。この場合、最上機種の512GBモデルを選択したほうが良いかもしれません。
同人ゲームのジャケットを作る際などは、やや解像度の大きい画像かつ、大量のレイヤー(100OVER)を使うこともありますが、配置しながらガリガリと絵を修正することはないですし、どちらかというとレイヤー数過多によるメモリ不足が先に問題になります。
メモリサイズは128GBモデルも256GBモデルも同じく8GBなので、メモリ不足を気にするならどっちでもいいということになりますよね。
上記以外で、CPU負荷の大きい処理である、
- ブラシや大きいサイズの筆で絵を描くことがほとんどである
この場合は、CPUのスペックが高い256GBモデルを選択するとストレスが少なくなるかもしれません。
それ以外であれば、エントリー機種(Core-i5のCPU、メモリ8GB、SSD128GB)でいいかな!という結論です。
トータルで考えると、16インチモデルのエントリー機種がオススメ!
個人的には、16インチモデルの、エントリー機種(Core-i5のCPU、メモリ8GB、SSD256GB)をオススメします。
描きやすいサイズのため、長く使えそうです。また、SSDの容量もそれなりにあるので、メインのパソコンとしても有効に活用できると考えるためですね!
ワコム Wacom Mobile Studio Pro 16 液タブ PC 15.6インチ 4K Windows搭載 液タブ 256GB SSD 8GB DTH-W1620M/K0
それでは!
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